犬が突然家でおしっこする12の理由と対処法【獣医師解説】

Jun 28,2025

犬が突然家でおしっこをするようになったらどうすればいい?答えは簡単。まずは落ち着いて原因を探ることから始めましょう!うちの愛犬・マロンも去年同じ問題に直面しました。ある日突然リビングでおしっこを始め、最初は「どうして?」と戸惑ったものです。でも実はこれ、犬からのSOSサインかもしれないんです。おしっこトラブルの裏には、ストレスから病気まで様々な原因が隠れています。この記事では、獣医師監修のもと、犬が家でおしっこしてしまう12の理由とその対処法を詳しく解説します。あなたの愛犬にぴったりの解決策が見つかるはずです!

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犬が家の中でおしっこをする12の理由

不安や恐怖が原因の場合

「うちの子、最近なんだか落ち着きがないな」と感じたら、不安や恐怖が原因かもしれません。雷や花火の音、見知らぬ人が訪ねてくるなど、特定の状況でストレスを感じると、おしっこを漏らしてしまうことがあります。

例えば、昨日隣の家で工事をしていて大きな音がした後、愛犬がソファの後ろでおしっこをしていた...こんな経験はありませんか?犬は私たちが思っている以上に繊細な生き物なんです。ちょっとした環境の変化でも、パニックになってしまうことがあるんですよ。

関節炎の痛みで動けない

「最近散歩に行きたがらない」「階段の上り下りが遅くなった」と感じたら、関節炎の可能性を考えてみてください。

10歳の柴犬・ポンタちゃんの場合、寒い朝になるとリビングでおしっこをしてしまうことが増えました。獣医さんに診てもらったところ、股関節の炎症が原因だと判明。痛みで素早く動けず、トイレまで我慢できなかったんです。高齢犬の場合は特に、体の不調が排泄トラブルにつながりやすいので注意が必要です。

犬が突然家でおしっこする12の理由と対処法【獣医師解説】 Photos provided by pixabay

天候が悪くて外に出たくない

「雨の日は必ず家の中で用を足す」という犬も多いですよね。実はこれ、天候嫌悪と呼ばれる行動なんです。

以下のような天候では、多くの犬が外に出るのを嫌がります:

天候タイプ犬の反応
大雨90%の犬が嫌がる
85%が恐怖を感じる
強風60%が戸惑う

我が家のコーギー・マロンは、雨の日は玄関で震えながら「行きたくないアピール」をします。そんな時は室内用トイレを用意してあげると良いでしょう。

家の中の変化がストレスに

大きな環境の変化

引っ越しや新しい家族の増加など、生活環境の大きな変化は犬にとって大きなストレスになります。

先月、友人の家に赤ちゃんが生まれたら、飼い犬のチワワ・チコちゃんが突然ベッドでおしっこをするようになりました。これは「自分の居場所が奪われた」と感じたための行動かもしれません。環境が変わった時は、愛犬にも十分なケアをしてあげることが大切です。

小さな変化でも影響大

「家具の配置を変えただけなのに...」と驚くかもしれませんが、些細な変化でも犬は敏感に反応します。

先日、私がリビングのソファの位置を変えたら、愛犬がその場所でおしっこをしてしまいました。犬は縄張り意識が強いので、自分のテリトリーが変わると不安になるんです。「最近何か変えた?」と振り返ってみると、意外な原因が見つかるかもしれませんよ。

健康上の問題が原因の場合

犬が突然家でおしっこする12の理由と対処法【獣医師解説】 Photos provided by pixabay

天候が悪くて外に出たくない

「トイレの場所を忘れてしまったみたい」と感じたら、認知症の可能性があります。

13歳のミックス犬・シロの場合、昨年から家中でおしっこをするようになりました。獣医師の診断では犬の認知機能障害と判明。トイレの場所がわからなくなったり、排泄の意思表示ができなくなったりしていたんです。高齢犬の場合は特に、行動の変化に注意して観察することが重要です。

尿失禁の問題

「寝ている間にお漏らししてしまう」という場合は、尿失禁を疑ってみてください。

去勢手術後の犬の約20%に、この問題が見られます。私の知人のトイプードル・モモちゃんも、手術後に時々おもらしをするようになりました。尿道の筋肉が弱まることが主な原因で、適切な治療で改善できる場合が多いです。

マーキング行動について

縄張り主張のサイン

「新しい家具のそばでおしっこをする」という行動は、マーキングの可能性が高いです。

特に去勢していないオス犬に多く見られます。先日、友人が新しいソファを買ったら、飼い犬のジャックラッセルテリア・ケンがその上でおしっこをしてしまいました。これは「これは俺のものだ」という主張なんです。マーキング防止には、去勢手術が有効な場合もあります

病気が原因の場合

犬が突然家でおしっこする12の理由と対処法【獣医師解説】 Photos provided by pixabay

天候が悪くて外に出たくない

「水をたくさん飲むようになった」と感じたら、糖尿病などの病気を疑ってみてください。

8歳のダックスフント・ソラの場合、頻繁におしっこをするようになり、検査の結果クッシング症候群と診断されました。ホルモンバランスの乱れが原因で、多飲多尿の症状が出ていたんです。こんな時は早めに獣医師に相談しましょう。

興奮によるおもらし

嬉しさのあまり

「帰宅時に飛びついてきたらおもらしした」という経験はありませんか?これは興奮尿と呼ばれる現象です。

我が家のパグ・ブブは、私が帰宅するといつも大喜びで飛びついてきますが、時々嬉しさのあまりおもらしをしてしまいます。これは愛情表現の一種なので、怒らずに優しく対応してあげましょう。「落ち着いてね」と声をかけながら、まずは落ち着かせるのがコツです。

トイレトレーニングの後退

環境変化による影響

「今までできていたのに突然できなくなった」という場合は、トレーニングの後退が考えられます。

保護犬のレオ君(4歳)の場合、新しい家に引き取られてから2週間、トイレを失敗することが続きました。環境の変化によるストレスで、一度覚えたことを忘れてしまったようです。焦らずに最初からトレーニングをやり直すことが大切です。

服従排尿について

恐怖や緊張が原因

「叱るとおしっこを漏らしてしまう」という行動は、服従排尿と呼ばれます。

虐待を受けた経験のある犬に多く見られますが、普通の家庭で育った犬でも、厳しく叱られた時などにこの反応を示すことがあります。大切なのは犬が安心できる環境を作ってあげること。怒鳴ったり体罰を与えたりするのは逆効果です。

泌尿器系の問題

感染症や結石の可能性

「トイレで力んでいるのに出ていない」という場合は、尿路感染結石を疑ってみてください。

5歳のシーズー・ハナの場合、トイレで何度も姿勢を取るのに少量しか出ず、検査の結果膀胱炎と診断されました。細菌感染が原因で、抗生物質で治療が必要でした。こんな症状が見られたら、早急に動物病院へ連れて行きましょう。

家でおしっこをさせないための対策

まずは原因を特定

「どうすればいいのかわからない」と悩んでいるあなた、まずは原因の特定から始めましょう。

以下のチェックリストで、愛犬の状況を確認してみてください:

  • おしっこの量や色に変化はないか
  • トイレ以外の場所でも姿勢は正常か
  • 水を飲む量は増えていないか
  • 行動や食欲に変化はないか

獣医師への相談

「病院に行くべきか迷う」という場合でも、早めの受診がおすすめです。

先日、私も愛犬の異変に気付き、すぐに動物病院へ連れて行きました。検査の結果軽度の膀胱炎と判明し、早期治療で大事に至らずに済みました。「大したことないだろう」と自己判断するのは危険です。気になる症状があれば、迷わず専門家に相談しましょう。

家庭でできる工夫

「今すぐ何かしたい」というあなたに、家庭でできる対策をご紹介します。

まずはトイレ環境を見直してみましょう。高齢犬の場合、段差をなくしたりトイレの数を増やしたりするだけで改善することがあります。我が家では、14歳の愛犬のために家中にトイレスペースを3ヶ所設けました。ちょっとした配慮が、愛犬のQOL(生活の質)を大きく向上させます。

愛犬とのより良い関係を築くために

理解と忍耐が大切

「どうしてわかってくれないの」とイライラすることもあるでしょう。でも、犬は決してわざとやっているわけではないんです。

先日、しつこくおしっこを失敗する子犬を育てている友人が「もうダメかも」と泣いていました。でも3ヶ月根気よく続けたら、ある日突然できるようになったそうです。犬の学習スピードは個体差が大きいことを覚えておきましょう。

プロの力を借りる

「一人で解決できない」と感じたら、専門家の助けを借りるのも一つの方法です。

東京在住のAさんは、愛犬のトイレ問題で2年間悩んでいましたが、犬の行動学の専門家に相談したところ、1週間で改善したそうです。時には第三者の客観的な意見が突破口になることもあります。

犬のストレスサインを見逃さないで

意外なストレス要因

「うちの犬、最近毛づくろいが増えたな」と思ったら、それはストレスサインかもしれません。実は犬は人間が気付かないような些細なことでもストレスを感じるんです。

例えば、新しい洗剤の香りやテレビの音量、家族の喧嘩声など、私たちが日常的に気にしない変化でも犬は敏感に反応します。我が家の場合は、掃除機のモデルを変えただけで愛犬が3日間落ち着きがなくなりました。犬の五感は人間よりはるかに鋭いことを忘れないでください。

ストレス解消法

「どうやってストレスを解消させればいいの?」と悩むあなたにおすすめの方法があります。

まずはマッサージが効果的。耳の後ろや背中を優しく撫でてあげると、リラックス効果があります。また、嗅覚を使った遊びもおすすめ。タオルにおやつを包んで隠す「宝探しゲーム」は、犬の本能を刺激しつつストレス発散になります。週に2-3回、10分程度でできる簡単な遊びから始めてみましょう。

高齢犬のケアについて

認知症の早期発見

「最近、夜中に吠えることが増えた」と感じたら、犬の認知症の初期症状かもしれません。

13歳以上の犬の約60%に認知機能の低下が見られるというデータがあります。昼夜逆転や徘徊、意味もなく吠えるなどの行動変化が見られたら要注意。でも早期に対処すれば進行を遅らせることが可能です。サプリメントや適度な運動、脳トレ遊びなどが効果的だと専門家は言っています。

介護用品の活用

「高齢犬の世話が大変」と感じたら、介護用品の活用を考えてみてはいかがでしょう。

最近は犬用のおむつスロープマットレスなど様々な商品があります。特に冬場は保温性の高いベッドがおすすめ。我が家では15歳の愛犬のために、ヒーター付きベッドと滑り止めマットを導入しました。ちょっとした工夫で愛犬の生活の質が大きく向上します

犬の食事と排泄の関係

フード選びの重要性

「同じ量を食べているのに最近太ってきた」と感じたら、フードの見直しが必要かもしれません。

年齢や体調に合わせたフード選びは排泄トラブル予防にもつながります。以下の表は年齢別におすすめのフードタイプです:

年齢おすすめフード特徴
子犬高タンパク成長をサポート
成犬バランス型維持管理に最適
高齢犬低カロリー代謝を考慮

7歳を過ぎたらシニア用フードへの切り替えを検討しましょう。獣医師と相談しながら、愛犬にぴったりのフードを見つけてください。

水分補給のコツ

「水をあまり飲まないのが心配」というあなた、水分補給の工夫をしてみましょう。

犬は元々あまり水を飲まない生き物ですが、水分不足は泌尿器系のトラブルにつながります。我が家では、ドライフードにお湯をかけてふやかしたり、水分量の多い野菜(キュウリなど)をおやつにしています。また、複数の場所に水飲み場を設置するのも効果的です。

多頭飼いの注意点

トイレの共有問題

「2匹で1つのトイレを使わせている」という場合、実はストレスの原因になっているかもしれません。

犬は縄張り意識が強いので、トイレの共有を嫌がる個体もいます。理想は犬の数+1個のトイレを設置すること。スペースの問題で難しい場合は、こまめに掃除をして清潔を保ちましょう。我が家では3匹飼っているので、4ヶ所にトイレを設置しています。

序列関係の影響

「下の子がトイレを使わない」と悩んでいるあなた、それは序列関係が影響しているかもしれません。

犬の社会には明確な序列があり、下位の犬は上位の犬のニオイがする場所を避ける傾向があります。こんな時は、トイレの場所を完全に分けるか、使用後にすぐに掃除するのが効果的。時間をずらしてトイレに連れて行くのも一つの方法です。

季節ごとの注意点

夏場の熱中症対策

「夏になるとトイレを我慢する」という場合、熱中症リスクを考慮する必要があります。

真夏の日中に散歩に連れ出すと、アスファルトの熱で肉球をやけどする危険があります。早朝や夜間の涼しい時間帯にトイレに連れて行くか、室内トイレを活用するのがおすすめ。我が家では7月から9月までは完全に室内トイレに切り替えています。

冬場の寒さ対策

「寒い日はトイレに行きたがらない」という問題、多くの飼い主さんが経験していますよね。

高齢犬や短毛種は特に寒さに弱いので、トイレスペースを温かくする工夫が必要です。ペット用ヒーターや断熱マットの使用が効果的。また、トイレまでの通路にカーペットを敷くなど、足元が冷えないように配慮しましょう。「寒いから」とトイレを我慢させると、泌尿器系の病気の原因になります。

犬種別の特徴を理解する

小型犬の特性

「チワワがなかなかトイレを覚えない」とお悩みの方、実は小型犬には特有の事情があるんです。

小型犬は膀胱が小さいため、成犬でも1日に4-5回トイレが必要な場合があります。また、寒さに弱く、雨の日を嫌がる傾向が強いです。我が家のポメラニアンは、冬場は特にトイレトレーニングが大変でした。根気よく続けることが何よりも大切です。

大型犬の特性

「ゴールデンレトリバーが突然トイレを失敗するようになった」という場合、関節痛を疑ってみてください。

大型犬は早くから関節のトラブルを抱えやすい傾向があります。トイレの姿勢を取るのが辛いために、近くで用を足してしまうことがあるんです。こんな時は、滑り止めマットを敷いたり、段差をなくしたりするなどの環境整備が効果的です。

災害時の備え

緊急時のトイレ対策

「災害時にどうすればいいかわからない」と不安なあなた、防災準備はできていますか?

地震や台風などの緊急時には、外に連れて行けなくなる可能性があります。普段から室内トイレに慣れさせておくか、簡易トイレの使い方を練習しておきましょう。我が家では、非常用にペットシーツと消臭スプレーを防災リュックに入れています。

避難所でのストレス軽減

「避難生活で犬がパニックになるのでは」と心配になるかもしれません。

実際、多くの犬が慣れない環境で排泄を我慢してしまい、健康を害するケースがあります。普段からキャリーバッグやケージに慣れさせ、狭い空間でも落ち着けるように訓練しておくことが大切。また、自宅で使っているタオルやおもちゃを持っていくと、犬も安心します。

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FAQs

Q: 犬が家でおしっこをするのは病気のサインですか?

A: 必ずしも病気とは限りませんが、注意が必要なサインであることは確かです。我々獣医師が特に気をつけるべき症状は、おしっこの回数が増える血が混じるトイレで力んでいるの3つ。例えば、5歳の柴犬・タロウ君の場合、頻繁に少量のおしっこをするようになり、検査したら膀胱炎だったことがあります。「ただのトイレ失敗」と軽く考えず、気になる症状があれば早めに動物病院へ連れて行きましょう。特に高齢犬の場合は、認知症や関節炎が原因になっていることも多いです。

Q: 雷の日に限っておもらしするのですが?

A: これは典型的な天候嫌悪による行動ですね。実は犬の約85%が雷を怖がると言われています。我が家のコーギー・マロンも雨の日は必ず玄関で震えています。こんな時は、室内用トイレを準備したり、サンダーシャツを着せてあげるのがおすすめ。音が鳴る前に「ご褒美作戦」で対策するのも効果的です。例えば、雷が予想される日は特別なおやつを用意し、音がし始めたら与えることで「雷=いいことがある」と学習させます。恐怖心を取り除くには時間がかかりますが、根気よく続けることが大切です。

Q: 新しい家具を買ったらその上でおしっこされました。なぜ?

A: これはマーキング行動の可能性が高いです。特に去勢していないオス犬に多く見られます。犬は縄張り意識が強く、新しい物が自分のテリトリーに入ってくると「これは俺のものだ」と主張するためにマーキングすることがあります。友人のジャックラッセル・ケン君も、新しいソファを買った翌日、その上でおしっこをしてしまいました。対策としては、まずはその場所を徹底的に消臭すること。市販の消臭スプレーでは不十分な場合もあるので、酵素系のクリーナーがおすすめです。それでも繰り返すようなら、去勢手術を検討するのも一つの方法です。

Q: 帰宅時に飛びついてきたらおもらしします。どうすれば?

A: これは興奮尿と呼ばれる現象で、特に子犬や若い犬によく見られます。我が家のパグ・ブブも私が帰宅するといつも大喜びで飛びついてきますが、時々嬉しさのあまりおもらしをしてしまいます。これは愛情表現の一種なので、怒ってはいけません。効果的な対策は、まずは落ち着かせること。「待て」をさせて少しクールダウンさせてから挨拶するようにしましょう。興奮が収まれば自然とおもらしも減っていきます。もし成犬になっても続くようなら、ホルモンバランスの問題も考えられるので、獣医師に相談してみてください。

Q: 高齢犬がトイレの場所を忘れたようです。どう対処すれば?

A: これは認知機能障害(犬の認知症)の可能性があります。13歳のミックス犬・シロちゃんの場合、昨年から家中でおしっこをするようになり、獣医師の診断で認知症と判明しました。対処法としては、トイレの数を増やす段差をなくす夜間は明かりをつけておくなどの工夫が効果的です。我々のクリニックでは、DHAや抗酸化物質を含むサプリメントを処方することもあります。完全に治すのは難しいですが、愛犬の生活の質を上げることは可能です。焦らずに、愛犬ができる範囲でトレーニングをやり直してあげましょう。

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